循環器内科

不整脈治療について

1.デバイス治療

1.徐脈性不整脈

徐脈とは具体的には1分間あたり50回以下の脈(心拍数)が遅くなっている状態を指します。ふらつき、めまい、失神(一時的に意識が無くなる)といった有症状の患者様に対しましてはペースメーカという箱型の機械を皮下に埋め込み、心臓へは静脈からリードと呼ばれる電線を挿入し、リードを機械と接続し、電気刺激にて心拍数を維持する治療です。
当院では新規植え込み、電池交換を合わせて毎年70-80件程度のペースメーカ手術を行っております。8割以上は新規埋め込み手術になります。当院における新規埋め込み手術の場合には、カットダウン法、パンクチャー法の両手技を患者様に合わせて選択しております。


2.頻脈性不整脈

頻脈とは具体的には1分間あたり100回以上の脈(心拍数)が速くなっている状態を指します。突然死を来すような疾患に関しては埋込み型除細動器(ICD)というペースメーカよりやや大きめな機械を皮下に埋め込み、不整脈の出現を365日、24時間監視し、不整脈発生時には機械から速やかに電気刺激や電気ショックで停止させます。
当院では低左心機能の方に行う両心室ペーシングと合わせて年間10件程度の手術を行っております。


3.不整脈の検出

失神時に頭部に外傷を負う、または、原因不明の脳梗塞で心房細動に伴うものが疑われている方など、症状出現時に心電図が確認できておらず、ペースメーカやカテーテルアブレーション、お薬による治療の適応となるかどうか判断ができない患者様へは左胸に埋込み型心臓モニター(ICM)の埋め込みもお勧めしております。
大きさは機種によって異なりますが、縦49mm×横9.4mm×厚さ3.1mm程度と非常にコンパクトになっており、左胸に埋め込んでもほとんど目立ちません。


2.カテーテルアブレーション

頻脈発作が出現し持続してしまう患者様が適応になります。その原因は様々ですが、頻脈による動悸に対しては、持続すると心不全の原因になったり、心房細動が原因の場合には脳梗塞を起こしたりします。そのため、お薬で脈を正常化させたり、脳梗塞予防の治療が必要になったりします。また、頻脈性不整脈に対しては、お薬による治療だけでなく、カテーテルアブレーションが有効である可能性があります。
カテーテルアブレーションによる治療は日本の高齢化により、心房細動がその内の8割を超えると言われています。心房細動の患者様は、2030年には100万人を超えると推定されています。当院では、心房細動に対する治療を中心に、その他の頻脈性不整脈に対しても積極的に治療を行っております。
また、心房細動に対するアブレーション後、術後3ヶ月、1年後、2年後、3年後と24時間心電図を施行し、再発の有無を確認しております。
当院の心房細動アブレーション治療の特徴として、従来のカテーテル治療だけでなく、難治性心房細動の患者様へは、ExTRa Mappingという特殊なシステムを用いた治療を行うことにより心房細動を停止させ、心不全への進行を抑制させるよう努めています。