災害医療拠点病院

災害医療拠点病院について

地域の医療機関を支援する機能を有する病院で、重症・重篤な傷病者を受入れるなど、災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う病院として位置づけられています。相模原協同病院においては、平成10年4月1日、神奈川県より制度化と同時に災害拠点病院の指定を受けました。

また、平成26年3月27日(月)に神奈川県から「神奈川DMAT指定病院」として指定されました。DMAT(ディーマット)とは、大規模な災害・事故が発生した場合、災害の急性期(災害発生から48時間以内)に迅速に活動できる機動性をもった、専門的な訓練を受けた医療チームのことです。当院においても、厚生労働省が実施する「日本DMAT隊員養成研修」を受講した救急治療を行うための専門的な訓練を受けた医療チームを編成し、認定を受けました。引き続き、災害医療体制の整備や医療支援活動を積極的に行い、災害医療に貢献してまいります。

DMAT(災害医療支援チーム)について

DMATとは”Disaster Medical Assistance Team”の頭文字をとって略して「ディーマット」と呼ばれる災害派遣医療チームのことで、厚生労働省が実施する「日本DMAT隊員養成研修」を受講した救急治療を行うための専門的な訓練を受け、指定を受け活動が行えます。
医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模な災害や事故などが発生した際、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。

当院においては、2013年5月に4日間にわたる日本DMAT隊員養成研修で、5名の医師・看護師たちが、講義と実践を想定したシミュレーションによる厳しい研修を修了しました。


DMATの活動

2015年9月10日(木)に発生した東日本豪雨災害の医療支援のため、9月11日にDMATを派遣しました。
9月11日に神奈川県より参集要請を受け、茨城県内の活動拠点本部の病院に向け出動しました。現地では、決壊による浸水で孤立した病院へドクターカーで向かい患者搬送等を行いました。
地域での災害医療を担う災害拠点病院としての役割を今後も果たして参ります。



災害医療拠点病院設置の経緯

災害医療拠点病院設置の経緯は、平成7(1995)年の阪神・淡路大震災の発生時災害医療、特に災害時の救急医療システムについてはほとんど考えられてなかったことがきっかけです。

阪神・淡路大地震では多くの病院が被災し、診療機能が低下しました。また、行政等も被災し、情報を収集するのが困難な状態となりました。その結果、多くの命を失うことになりました。その中には助けられたかもしれない命も少なくなかったと言われています。

こうした阪神・淡路大震災での災害医療体制の不備、特に災害時医療を提供する医療施設側の対応・準備が不十分であったことへの反省から、厚生労働省の指導のもと、平成8年に災害初期の救急医療を充実するなどの新しい災害医療体制を実現するための整備が開始、災害拠点病院制度が制定され、災害医療体制の取り組みが本格的に行われるようになりました。

災害医療拠点病院の指定要件

  1. 災害医療拠点病院として、下記の運営が可能なものであること
    1. 24時間緊急対応し、災害発生時に被災地内の傷病者等の受け入れ及び搬出を行うことが可能な体制があること
    2. 災害発生時には、被災地からの傷病者の受け入れ拠点にもなること
    3. 災害発生時における消防機関と連携した医療救護班の派遣体制があること など
  2. 施設及び設備
    1. 救急診療に必要な部門を設けるとともに、災害時における患者の多数発生時に対応可能なスペース及び簡易ベッド等の備蓄スペースがある
    2. 広域災害救急医療情報システムの端末
    3. 災害時に多発する重篤救急患者の救命医療を行うために必要な診療整備
    4. 被災地における医療救護ができる携帯式の応急用医療器材、医薬品など
    5. トリアージタッグ
      • ※トリアージ:災害時に多数の傷病者が発生した場合、効率的に搬送や治療を行うため、患者の重症度、緊急度に応じて治療の優先順位を決めること。この際使われる患者の識別票を「トリアージタッグ」といいます。
    6. 医療救護チームの派遣に必要な緊急車輌 など

以上のように、災害医療拠点病院は、病院などの後方医療機関として、地域の医療機関を支援する機能を持つ病院で、重症・重篤な傷病者を受け入れるなど、地震などの災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う病院として位置づけられています。神奈川県では平成20年2月現在、33の病院が指定されています。

災害時に備えた訓練を実施

相模原協同病院では、毎年、神奈川県主催の災害医療拠点病院合同医療災害訓練の企画や訓練への参加をしております。また、平成19年から当院主催の災害医療対策訓練を行っております。平成20年3月15日には当院で2回目の訓練を行いました。

訓練の内容は次の二つです。

  1. 初期対応訓練

    「災害時に大量の負傷者が病院に来た場合どう対応するか」をテーマに、負傷者(模擬患者)のトリアージ(前述)を実施する。

  2. 危機管理訓練

    「災害時に病院は何をするのか」「どのような情報が必要か」「その情報をどのように判断するか」をテーマに、病院の被害情報など必要な情報を集めて院内外へ発信、診療を続けるか・止めるかなどを検討する。

他にも起震車による震度体験や、災害医療の最前線で活動している医師の講演など、さまざまな企画をしております。このような訓練を通じて、職員の災害に対する意識を高め、災害医療の技術を学び、実際に災害が発生した時に迅速・円滑な対応がとれるように備えております。今後もより実際の災害に近い想定をした訓練を継続し、災害に強い病院としての体制を強化していきます。皆さんも日ごろから非常用品の用意・家族の防災会議を開くなど、災害への備えをぜひお願いいたします。


平成21年6月20日に当院で3回目の災害医療対策訓練を地元消防署、看護学校、米軍キャンプ座間と合同で実施しました。相模原市北消防署、相模原准看護学院、米軍キャンプ座間医療部が参加し、看護学生約50 名が救急患者に扮して、相模原市北消防署救急隊と連携し当院医師・看護師が中心となり、大規模地震発生を想定した初期医療立上げ、患者受入れ、トリアージの一連の訓練を行いました。


米軍キャンプ座間医療関係者が参加し、6月20日に当院で行われた災害訓練の模様が、アメリカ国防総省より全世界の米軍基地関係者200 万人へ配信されました。(配信期間7月2日~約4週間)

災害医療拠点病院合同医療災害訓練(動画)